2009年09月15日
月と萩

十五夜はすすきと萩がお決まりです。
うさぎもですよね。たぬきでもきつねでもありませんよ。
何故か萩の花を思うと母を思う。それも、小さい頃から。
萩に似た女でもなかったと思うのに。
もしかすると、母のお友達の萩乃さんのことを重ねているのかも知れない。
萩乃さんと母は外見が似ていて、よくそういわれると二人共言ってましたね。
私から見ると母は男兄弟の中で育ったせいか、性格がどこか男っぽい気がします。萩乃さんはそれに比べて女らしく、優しく、賢くて、といいことばかりです。
母の生前、古い着物をいただいたお礼に、久しぶりにお宅にお邪魔したことがある。その折に、いただいた着物の端切れを使ったものをお土産に持って行きました。

右下の手帳は紋を生かしてつくりました。ご主人のお母様の実家の紋ということで、その日ご在宅の90歳になられるご主人によろこんでいただけて嬉しかったです。普段は寡黙というその方は趣味の写真の話をたくさん聞かせてくだっさってとても楽しく興味深いひと時だったのを覚えています。

それからお手紙のやり取りをしたりしていました。
そのお便りの中に時折、このような写真を入れてくださっていました。
「あなたからいただいた物は大切にしていますよ」と裏書があります。
こんなお便りを見ると、今時ならみごとにブロガーなのでしょう、と思います。
昔の人がみんなというわけではありませんが、母も含めて大方の人が
お手紙のやり取りを億劫がらずに良くやっていたと思う。
それは今のメールやブログもそうですが、書く人の人となりがそのまま現れる。
萩乃さんは母が亡くなった後、「私があなたたちのお母さんになるわ」と言って
難病で入院中の姉の所へ何度も手作りのお弁当を届けてくだっさたりした。
そんなお人柄通りのお手紙をいただいていましたのに
充分にお礼を申し上げたかしらと、いつも気になっているところです。
最近はお便りの返事はないものの、お元気でいらっしゃることと思っています。
また、萩の季節になりましたので、思い出しています。
母は幸せでした。良いお友達に恵まれましたから。
もう一人最後まで頼りにしていたお友達もいましたから。
Posted by 赤まんま at 22:47│Comments(0)
│布絵葉書